忘れないよシェムリアプ
 [メイン][ぶらり散歩]
  【場所】
    カンボジア・シェムリアプ
  【散策ルート】

    ホテル → アンコール・ワット → ホテル → オールド・マーケット → ホテル → 空港
彼がいない・・・

カンボジア4日目。天気は晴れ。
今日はシェムリアプでの最後の日。今日もアンコール・ワットのサンライズを見るために早起きし、ロビーでタクシーを待つことにした。
予定より5分遅れでタクシーが到着。中から出てきたのはぴっちり横分けの髪がキマッてる中井貴一似の好青年であった。キイチくんは丁寧にあいさつを済ますと、ぼくたちを後部座席へと乗せ、真っ暗なシェムリアプ市街を走り出した。
ピアルムくんはもういない・・・ キイチくんの笑顔に見送られながら、今日は相方氏とふたりきりでアンコール・ワットの表参道を歩く。ピアルムくんがいない参道は、昨日よりも暗くて、とても寂しい気がした。
グッモーニン!

ぼくたちは西塔門をくぐり、今回は参道の左側にある聖池のほとりからサンライズを眺めることにした。
すっかり鎮まりかえった中央祠堂を目の前に、ぼくたちが聖池のほとりでぼーっとサンライズを待っていると・・・「グッモーニン!グッモーニン!グッモーニン!」とまるでバカみたいな明るすぎる声が聞こえてきたかと思ったら、今度はヒューヒューと能天気な口笛の音が近づいてきた。そしてぼくたちのすぐ左に陣取り、カメラのセッティングを始めた。その西洋人の登場のせいで、サンライズを待つ厳粛だった雰囲気は一気に壊されてしまった。
空が少し明るくなってその西洋人を見てみると、40〜50歳ぐらいの英国紳士っぽい感じの人だった。まったく人は見かけだけでは判断できないもんだねぇ〜
聖池に浮かぶアンコール・ワット

空は次第に明るくなっていった。アンコール・ワットは今日も妖艶な七色の空に浮かび上がった。その姿が目の前の聖池に映し出される光景は、言葉では “美しい” としか言いようがない。刻々と姿を変えていくアンコール・ワットをただ見つめることしかできなかった。
アンコール最後の太陽

アンコール・ワットでの最後の朝焼けを堪能し、ぼくたちはアンコール・ワットに別れを告げるために中央祠堂を訪れた。第三回廊を通り抜けると、目の前には中央塔がそびえ立つ。相変わらず急勾配の階段を見て多少ためらいはあったけど、アンコール・ワットへの想いを胸に再び登頂し、アンコール最後の太陽をぼーっと眺めていた。
塔の上から「はい、チーズ」?!

ぼくたちは中央塔を降り、手すりのサビが付いた手を一生懸命拭いていると・・・ 中央塔の上からカメラを構えた西洋人男性に声を掛けられた。その男性が笑顔だったもんだから、つい写真のモデルになってほしいのかと思い込んで、再び上るフリでポーズを決めると、その男性は急に険しい顔をして「もうちょっとあっち行ってくれ!」ってどかされた。ぼくは邪魔だったんだ。(笑)
そしてキイチくんとの約束の時間。もっともっとアンコール・ワットに居たかったけど、ぼくたちはキイチくんの待つ入り口まで戻った。そしてそのままホテルへと送り届けられた。
裏道をGO!

ホテルでの朝食の後、ぼくたちは荷造りをした。これからオールド・マーケットへ行き、一旦ホテルに戻って荷物を受け取り、そのまま次なる目的地ベトナムへ行く。
朝9時、約束どおりキイチくんが自慢のカムリでお出迎え。今日はメインストリートである6号線が道路工事のため大渋滞。キイチくんも「これは困った」という表情で、自慢のカムリを裏道へと走らせた。お店がいっぱい並ぶ6号線とは違い、今走っている裏道は庶民の生活の匂いが漂っている。なんとか舗装はされているが、アスファルトも敷かず、道のところどころにデコボコがあったりする。また、観光客をほとんど見かけないこの道にはバイク・タクシーなんか一切走っていない。この道を走っているのは、いかにもこの界隈で生活している人たちのバイクや自転車、そしてキイチくん自慢のカムリぐらい。みんな大きな荷物を乗せて走ってるんだ。


サギコ

オールド・マーケットに到着。マーケットをぶらぶら歩いていると喉が渇いてきたので、何か珍しい飲み物がないかと歩いていたところ、マーケットから少し外れたところにある小さなお店で見慣れない果実(?)の絵が付いた “Sagiko(サギコ)” ってドリンクがあった。その果実はごっついイボイボがあってかなりのグロテスク感はあったけど、ちっぽけな勇気を振り絞って購入。これが意外なことに、あっさりとしてうまかった。
Sagikoを飲みながら再びオールド・マーケットを歩いていると、4〜5歳ぐらいの男の子が野良猫のような眼差しで「そのジュースが欲しい」というようなジェスチャーで訴えかけてきた。こんな飲みかけのジュースでもいいのかなぁ〜と思いつつ手渡すと、男の子は満身の笑みでぼくたちを見つめていた。ぼくたちにとってはいつでも気軽に飲めるジュースだけど、その子にとっては滅多に口にすることができない飲み物なんだなぁ〜と実感。果たしてぼくはいいことをしたのかわからなかったけど、男の子がこんなにも喜んでくれていることが、素直にうれしかった。男の子と別れ、少しして振り返ってみると、男の子はまだぼくたちを笑顔で見つめてたのがとっても印象的だった。
さよなら、アンコール☆

ぼくたちは毎日通ったオールド・マーケットを後にし、キイチくんのカムリでホテルへと戻った。部屋から荷物を担いでフロントに降りると、ホテルのスタッフたちが温かな笑顔でぼくたちを迎えてくれた。正直、ごはんはあんまり口に合わなかったけど、これでお別れかと思ったら、さっきまで楽しかったはずなのに急に寂しくなってしまった。ぼくたちはホテルのスタッフたちに別れを告げ、シェムリアプ空港に向かった。
シェムリアプ空港に到着。爽やか笑顔のキイチくんとはここでお別れ。これからホーチミン経由でベトナム・ハノイへと行く。ぼくたちは定刻通りにホーチミン行きの飛行機に搭乗。動き出した飛行機はそのままシェムリアプ空港を離陸。遠ざかっていく風景の中に、四角形をしたアンコール・ワットの姿が現れた。さよなら、アンコール・ワット・・・ さよなら、シェムリアプ・・・ そういえば、やっぱりピアルムくんは現れなかったね。今頃何してるのかな? さよなら・・・ 忘れないよ・・・

ベトナムの旅へとつづく・・・